忍者ブログ

Reading Books [ 書評・ブックレビュー ]

Home > 吉村達也 > お見合い

お見合い ( 吉村達也 )

 吉村達也著「お見合い」を読んだ。
 未来を予知した真由子の謎、秘められた狂気が彼女を襲う。

お見合い (角川ホラー文庫)
お見合い
著者:吉村 達也
出版社:角川ホラー文庫
おすすめ度:
Amazon.co.jp で詳細を見る

 お気に入り度:★★★

あらすじ

「四年付き合った大好きな史也と結婚する前に、お見合いをしたい」
 史也が最高の相手だと再認識したいという真由子に、史也も冗談半分の見合いならと、賛成してくれた。

 転勤で神戸にいる史也とのひとときを過ごした後、東京に戻ってきた真由子。
 その彼女を待っていたのは、あまりにもタイミングのいい見合い話だった。

 先を見越したような見合い話に、真由子が愕然とした時、彼女の脳裏に、いきなり明瞭な場面が浮かんできた。
 見合い相手を愛してしまったと詫びる自分、激怒する史也が言った見合い相手の具体的な名前、史也が投げつけた見合い写真に映った相手の顔が、具体的な映像をともなって写し出されたのだった。
 それは、のちに現実となって真由子を襲う。

感想

 人間の狂気を描いたミステリーホラー。

 物語はいくつかの謎が提示されて、その謎が徐々に明らかになっていく構成で進められる。
 見合い話を聞いているときに、真由子の頭に浮かんだ明瞭な映像の謎。
 遊び半分で向かった見合いの席で、相手へ強烈に一目惚れをし、史也を振ってしまった謎。

 これらの謎を解くのは、史也に彼女を取り戻したいと相談された彼の父洋次郎。
 彼は幽霊やUFOは論理的に排除するタイプであり、史也の強力な味方だ。

 これから二人は、真由子に起きた謎をどのように解明し、彼女をどのように取り戻すのか、と読み進めていた期待は、見事に裏切られる。
 見合い相手の独白によって、一連の謎と原因が明らかにされるこの裏切りは、すべてが明確に説明されておらず、不満が残る。

 また、事の発端となった人物の意外性と行動には驚かされ、背筋が寒くなるが、その人物が登場人物の話の中でしか登場しないことや、結末へ向かう真由子の行動にも理解しがたい部分があり、読み終えてもすっきりとしない。

 人間の怖さが十分に描かれているだけに、もったいない作品と感じた。

スポンサード リンク

コメント

※本サイトと関連のない内容のサイトのURLが入力され、宣伝行為と判断した場合、コメントを削除することがあります。
名前
サイト(任意)
コメント
※コメント欄に表示されている文は認証ワードになっていますので、削除せずにそのままコメントをご記入ください。

ページトップへ

プロフィール

profile
HN:yososuzume
星新一と藤沢周平中毒者。
ミステリー・サスペンス、ホラー、歴史人物、ユーモアなど幅広く読んでいます。

Twitter:@yososuzumeをフォロー

mail

PR

アーカイブ

ブログランキング

  • 人気ブログランキングへ
  • にほんブログ村 本ブログへ
  • にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
  • にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
  • にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ
  • blogram投票ボタン
  • 池波正太郎
  • 藤沢周平作品を語ろう
  • 本好きPeople

Copyright c2008 Reading Books All Rights Reserved
忍者ブログ [PR]