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とり残されて ( 宮部みゆき )

 宮部みゆき著『とり残されて』を読んだ。
 内に押さえ込んだ感情のエネルギーが、現実世界に影響を及ぼす。

 お気に入り度:★★★★

とり残されて 内容紹介(裏表紙より)

 勤め先の学校で、ヒロインは「あそぼ」とささやく子どもの幻に出会う。そんな折り、校内プールに女性の死体が……。その謎に迫る表題作、夢の「場所」捜しから始まる内面の旅を描いて名作の聞こえ高い「たった一人」など、全七篇を収録。巧みな伏線、鮮やかな舞台設定。清新にして熟達の筆致をお楽しみ下さい。

 宮部みゆき版「世にも奇妙な物語」という印象を受けた。
 宮部ミステリーの特徴である謎の真実に好奇心を刺激されるというよりは、不思議な出来事に関わることになった人の顛末が楽しめる。
 その中でも、表題作【とり残されて】は、不思議な話を堪能できた。

とり残されて

 小学校の養護教師として働きはじめた私は、夢の中で見知らぬ男の子を見た。
「せんせい、あそぼ。プールへおいでよ」
 目が覚めてもその子が誘っているように思われ、プールへ行ってみると、夢で見た男の子が立っていた。
 ところが、男の子はいつの間にか姿を消し、プールの水面からは人の足が突き出ていた。
 それからしばらくして、君が見た男の子は二十年前の自分だ、という電話がかかってきた。
 激しい感情を心の底に閉じこめたとき、人はもの凄いエネルギーを生みだす。
 そのエネルギーは、時として現実世界に影響を与えるのかもしれない。
 この作品は、婚約者を交通事故でものの、加害者からの一言の謝罪すら得られなかった女性の、心の内に閉じこめた激しい怒りと、やがて身の回りで起きた不思議な出来事、その意外な結末を描いている。
 最後に、彼女の深い悲しみを癒す唯一の方法が描かれているところがよかった。

収録作品

 とり残されて、おたすけぶち、私の死んだ後に、居合わせた男、囁く、いつも二人で、たった一人。

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ミステリー・サスペンス、ホラー、歴史人物、ユーモアなど幅広く読んでいます。

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