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ステップファザー・ステップ ( 宮部みゆき )

 宮部みゆき著『ステップファザー・ステップ』を読んだ。
 泥棒と双子の兄弟のユーモラスな人間模様が心地よい。

 お気に入り度:★★★★

ステップファザー・ステップ 内容紹介(裏表紙より)

 中学生の双子の兄弟が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた三人。まるで父子のような(!?)家庭生活がスタートする。次々と起こる7つの事件に、ユーモアあふれる3人の会話。宮部みゆきがお贈りする、C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』にも匹敵する大傑作!

 狙いは、二億円近い遺産を引き継いだ一人暮らしの女性の家。
 人を寄せ付けない彼女は、窓もほとんど開けず、カーテンは閉めっぱなし。
 新興住宅地にあるその家は、他の住宅からはぽつんと離れており、隣に一軒あるだけなのだ。
 厳重な警報装置に囲まれているこの家に忍び込むには、隣との屋根にロープを渡し、移動するしかない。

 夜中の二時に隣家の屋根に登り、目的の家にロープを張ったところで雷雨なった。
 悪天候のほうが仕事がやりやすい。これで落雷で停電にでもなればもっといい。
 と思っていたら、自分の上に落ちてきた……。

 目を覚ますと、目の前に双子がいた。よじ登った隣家の子供らしい。
 両親はダブル不倫で出ていったそうだが、夜中に男が落ちてきたにもかかわらず、警察も呼ばないなんて何か変だ。
 すると双子は交互に喋りながら言った。
 僕たちはお金がないんだ。家のローンもあるし、生活費も必要で、貯金が底をついてきちゃった。プロの泥棒なら僕ら二人くらい、面倒見られない?
 泥棒は気絶している間に指紋を採られ、したたかな双子の父親として生活費を稼ぐ羽目に……。

 双子の兄弟に翻弄される、父親役の泥棒のいい人ぶりが面白い。
 三人のユーモラスな人間模様を楽しみつつ、周囲で起こる事件の顛末が楽しめる、爽やかな作品だった。
 この作品が原作のTVドラマが放送されていたが、原作の方が数倍面白い。

 三人の間に巻き起こる七つの事件を通して、泥棒に芽生える父性も見所で、ハラハラドキドキさせながらもホロリとさせる展開は、宮部作品らしく心が温かくなるもの。
 泥棒を脅して生活の面倒を見てもらうなんてリアリティーはなさすぎだが、純粋に登場人物たちの奇妙な交流が楽しめる作品だった。

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ミステリー・サスペンス、ホラー、歴史人物、ユーモアなど幅広く読んでいます。

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