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幻色江戸ごよみ ( 宮部みゆき )

 宮部みゆき著『幻色江戸ごよみ』を読んだ。
 怪異が人の苦悩や悲しみを照らし出す。

 お気に入り度:★★★★

幻色江戸ごよみ 内容紹介(裏表紙より)

 盆市で大工が拾った迷子の男の子。迷子札を頼りに家を訪ねると、父親は火事ですでに亡く、そこにいた子は母とともに行方知れずだが、迷子のことは違うという……(「まひごのしるべ」)。
 不器量で大女のお信が、評判の美男子に見そめられた。その理由とは、あら恐ろしや……(「器量のぞみ」)。
 下町の人情と怪異を四季折々にたどる12編。
 切なく、心暖まる、ミヤベ・ワールドの新境地!

 下町に起こる怪異を通して、市井に生きる人々の情を悲しく切なく描いた短編集。
 ゾクッとするものは少ないものの、日常には起こりえない不思議な出来事が、市井の人々の苦悩や悲しみを照らし出している。
 怪異の謎は明らかにされないことで、人々に人情がよりクローズアップされて、心地よい余韻を残している。

『幻色江戸ごよみ』は、『本所深川ふしぎ草紙』、『かまいたち』に続く時代小説作品集の三冊目。
 どれも下町に起こる怪異の謎から、人の哀しき情が浮かび上がるという展開で、ミステリーと人情を楽しむことができる。

 この時代、人の犯罪であっても、原因の分からない事件などは、怪奇現象として片づけられていたように思える。
 人が忽然といなくなる神隠しがいい例だ。
 これを本当に神隠しと思っているのか、それともいなくなった人をあきらめるための方便として神隠しだったのか。

 この作品では、不思議な出来事の原因は明らかにされていないが、不思議なことは不思議なこととしているために、そういう出来事に遭遇した人々のさまざまな気持ちが漂っており、味わい深く感じられた。

収録作品

 鬼子母火、紅の玉、春花秋燈、器量のぞみ、庄助の夜着、まひごのしるべ、だるま猫、小袖の手、首吊りご本尊、神無月、侘助の花、紙吹雪。

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ミステリー・サスペンス、ホラー、歴史人物、ユーモアなど幅広く読んでいます。

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