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東亰異聞 ( 小野不由美 )

 小野不由美著「東亰異聞(とうけいいぶん)」を読んだ。
 帝都・東亰に跋扈する魑魅魍魎と怪奇事件を描くミステリー。

東亰異聞 (新潮文庫)
東亰異聞 (新潮文庫)
著者:小野 不由美
出版社:新潮社
出版日:1999-04
おすすめ度:
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 個人的には苦しみながら読んだという感じ。
 黒衣と人形のやり取りでの言葉遣いが難しく、どうにも小説の世界に入って行きづらい。
 人形浄瑠璃?をイメージしてのものだと思うが、やはり章毎に入る黒衣と人形のやり取りでせっかく入りかけた小説の世界から頭を悩ませながら読む現実の世界へと引き戻されながら読んだという感じが強い。

「東亰異聞」の裏表紙から

 帝都・東亰、その誕生から二十九年。夜が人のものであった時代は終わった。
 人を突き落とし前進火だるまで姿を消す火炎魔神。夜道で辻斬りの所業をはたらく闇御前。さらには人魂売りやら首遣いだの魑魅魍魎が跋扈する街・東亰。
 新聞記者の平河は、その奇怪な事件を追ううちに、鷹司公爵家のお家騒動に行き当たる・・・。
 人の心に巣くう闇を妖しく濃密に描いて、官能美漂わせる伝奇ミステリ。

 大まかなストーリーとしては面白かったが、前に読んだ「黒祠の島」と同じく、最後のどんでん返しがちょっと強引なイメージがありミステリーものとしては、あまり納得するものではないが、ストーリーの展開としては楽しめた。
 特にラストの平造の部分と、開化を急ぎ古い迷信などを捨て、開化を急ぎ西洋文明を取り入れた結果のくだりはなかなか面白く、この小説で一番楽しめた部分だと思う。

 強引なイメージを持った常と直が闇御前と火炎魔神だったという展開。
「黒祠の島」同様、アリバイを詰めていきながらも菊枝、常、直が嘘をついていたり、もちろん実際には事件を隠すためアリバイに嘘をついたりするのだけれど、小説でこれをやってしまったら最後はどうとでもできるような気がしてどうにもスッキリしない。

 それと闇御前(常)がチロー館で直を待ちうけているとき殺戮が愉しいと感じるくだりがあるが、この部分はただ単に闇御前が化け物ではなく人間だと表現している事にとどまっており、この後常が闇御前としてではなく常として殺戮を愉しむ部分が出てこないだけに惜しいと思った。

 ラストの平造が黒衣で鞠乃が人形だった展開は想像もできず、「そうきたか」と話の展開を楽しむ事が出来たし、魑魅魍魎を神仏の力を借りて抑えていたものを、維新によって古い迷信を廃してしまった結果が今回の魑魅魍魎の跋扈につながっているとの展開もなかなかよかった。

 小野不由美はやっぱり十二国記かなぁ。

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ミステリー・サスペンス、ホラー、歴史人物、ユーモアなど幅広く読んでいます。

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