忍者ブログ

Reading Books [ 書評・ブックレビュー ]

Home > 荻原浩 > ハードボイルド・エッグ

ハードボイルド・エッグ ( 荻原浩 )

 荻原浩著『ハードボイルド・エッグ』を読んだ。
 キめればキめるほど滑稽に。動物捜しの依頼ばかり探偵と、44年生まれのダイナマイトバディ秘書のドタバタの探偵物語。

 お気に入り度:★★★★

ハードボイルドエッグ 内容紹介(裏表紙より)

 フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことを決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書が巻き込まれた殺人事件。
 タフさと優しさを秘めたハードボイルド小説の傑作。

【読むときの注意点】

  1. 笑いじわに気をつけること。
  2. ぼろぼろ泣けるから、人のいるところでは読まないこと。

 主人公は、レイモンド・チャンドラーのハードボイルド探偵・フィリップ・マーロウに憧れる探偵だ。マーロウになりきり、キザなセリフをはき、ハードボイルドを決めているつもりだが、今ひとつさまになっていない。むしろ決めようとすればするほど、滑稽さが増してくる。それもそのはず、来るのは動物捜しの依頼ばかりなのだ。

 探偵稼業に足を突っ込んで三年。そろそろ愛読のフィリップ・マーロウのように変わらなければいけないと決意し、まずは美人秘書を雇おうと求人を始めた。
 さっそく送られてきた履歴書には、44年生まれのダイナマイトボディの写真が貼ってある。電話の声は少し掠れ気味のアルト。もちろん面接なしで決定だ。

 ところが、やって来たのは、ダイナマイト・ボディどころか、シワシワの婆さんだった。生まれは明治四十四年。写真の主は嫁。電話で聞いたアルトでもない。そこをつっこむと、婆さんは白目にむいて声を出した。
「こんにちは、片桐と申します」

 電話と同じ声である。いまさらノーとも言えず、強かな婆さんが事務所に居座ることになった。

 それはさておき、事務所に来る依頼は、あいかわらずペットの捜索ばかり。探偵業を初めて三年、あらゆる動物にひきずりまわされてきた。心機一転、秘書を雇ったものの、今回も子犬の捜索依頼。ところが子犬を探していると、顔を潰された死体が……。

 カッコ良く決めようとすればするほど滑稽になる主人公と、事件に首を突っ込みたがる婆さんのドタバタが面白い。主人公を引っかき回しながらも、婆さんの助けがツボを得て、主人公はますます滑稽に。
 単なる探偵ドタバタ物語と思っていると、正体不明の婆さんの本当の姿が明らかになって、ホロリとさせられる。

 続編には『サニーサイドエッグ』がある。

スポンサード リンク

コメント

※本サイトと関連のない内容のサイトのURLが入力され、宣伝行為と判断した場合、コメントを削除することがあります。
名前
サイト(任意)
コメント
※コメント欄に表示されている文は認証ワードになっていますので、削除せずにそのままコメントをご記入ください。

ページトップへ

プロフィール

profile
HN:yososuzume
星新一と藤沢周平中毒者。
ミステリー・サスペンス、ホラー、歴史人物、ユーモアなど幅広く読んでいます。

Twitter:@yososuzumeをフォロー

mail

PR

アーカイブ

ブログランキング

  • 人気ブログランキングへ
  • にほんブログ村 本ブログへ
  • にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
  • にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
  • にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ
  • blogram投票ボタン
  • 池波正太郎
  • 藤沢周平作品を語ろう
  • 本好きPeople

Copyright c2008 Reading Books All Rights Reserved
忍者ブログ [PR]